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2023/5 チェコ ブルノ 訪問記 その2

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ホテルの朝食ビュッフェ

グランデッツァ ホテル ラグジュアリー パレス は朝食付きでした。0Fのレストラン・バーでしたね。

こちらもお国側が出ています。パンの種類がとても多め。チェコ独特のローストビーフもありました。とてもいい感じです。すみっコにはお酒も置いてあったんですが、朝からウイスキーとか呑む人もいるんですかね?

ホテル前は朝のマルシェ

マルシェはフランス語で「市場」です。農産物や手工芸品など、地元の生産者やクラフトマンが自分たちの商品を販売する場所や店舗ですね。マルシェは新鮮な食材や品質の高い製品を直接購入できたり、地域の文化や伝統を体験する場でもあるそうです。ここでは毎日行われているみたいですね

本当にその日とれたものを、その場で売る。地産地消という感じでとても好きです。花やくだもの、野菜だけではなくはちみつとかちょっとした化粧品、ハンドクラフトのお土産のようなものもありました。地元の人がメインなので、人の量はほどほどといった感じです。

写真のいちごはとても安かったので、買ってホテルの冷蔵庫で冷やして食べました。甘くて美味しかったです。
ついでにはちみつ(500g 1200円くらい)がとても安かったので、2瓶をお土産にしました(笑)

街を歩く

ホテルから徒歩三分程、昨日とは逆方向へ歩いて商店街の方に来てみました。ここはトラムも走っている為、比較的人通りもお店も多くてメインストリートという感じでしょうか。

趣のあるトラムが街中を悠々と走っています。日本だと危険だ!!!とか騒がれて人が入れないようにするんでしょうね。こういう所にも自己責任の文化があるような気がします。
見ての通り、人は沢山乗っているので市民の足として活用されているようでした。

不思議な名物。

広場の端に不思議なものを見つけました。これ、何だか判りますか?

Astronomical Clock といって、時計…のようなものです。

これは何と天文時計です。全体が黒石のモニュメントとなっていて、市の中心部のナーメスティ・スヴォボディあります。このモニュメントは毎日午前11時に、四つの穴のいづれかからビー玉が落ちてくるんです。観光客はそれを取れたらお土産として持ち帰ることができます。ちなみに時計の建設には3年掛かったと言われています。

当然ですが、この話は観光客に知れ渡っているので1時間前に来てもこの有様….場所取りされています。残念。
ちなみにすぐ横のお土産屋さんで同じものが買えます(笑)

旧市庁舎を見学

こちらも観光名所と言われている旧市庁舎を見学しました。

入って早々、何故か天井にワニの剥製?が吊るされていました。

これ、ドラゴンの伝説と言われていてブルノ市で最も有名な伝説だそうです。
その獣(ドラゴン)はその昔、市民や家畜を食い荒らして、誰もそれを止られなかったそうです。しかし、ある肉屋がアイデアを思き、牛か羊の皮に大量の苛性石灰詰めて餌にしたそうです。それを獣(ドラゴン)に食わせた所、見事に退治された…と言われています。当時はワニの恐ろしい姿をドラゴンだと思ったのでしょうね。

という訳でそれをくぐりつつ、旧市庁舎の中へと入っていきました。

途中、天井の鳩に「なんや?」みたいな顔で見られました(笑) ずーっとこちらを見てましたね。

旧市庁舎の中はちょっとした歴史を学べるようになっていました。

旧市庁舎(Stará radnice)はブルノの中心部にあります。1373年から1935年まで、市の行政業務の拠点として使用されていたそうです。その後、市政庁舎が近くの県庁舎に移りました。その為、旧市庁舎は観光地として利用するようになったそうです。

建物の最も古い部分は、1240年に建てられた1階建ての建物と塔、そして15世紀初頭には礼拝堂が付け加えられました。
更に15世紀から16世紀にかけては、何と刑務所などの建物が追加されました。1577年には塔が高くなり、展望デッキが設けられたそうです。この後、塔はどんどん高くなっていきます。

1510年に建築家アントニン・ピルグラムによって造られた石のポータルが一番有名です。このポータルは5つの細い尖塔で構成され、そのエッジには花模様が彫り込まれ、先端には十字の花が付いていて、建築物の垂直的な寸法を強調しています。全体的にはゴシック建築で作られていますね。

塔の中がこのように歴史資料館のようになっています。
歯車は15分ごとになる鐘を鳴らす為の仕組みらしく、とてもアナログちっくなのが良いですね。そういえば前回のエレベータのそれもアナログでした。そういう文化なのでしょうか?

塔の上からの町並みはどこに行っても良いものです。屋上って見えないので、その国の文化レベルを知ることができます。文化レベルの高い所は綺麗ですし優雅です。逆に発展途上国なんかはごみだらけだったりします。
暖色系の屋根は森林の緑とマッチし、白く淡い色の壁ととても合っています。

ジブリの世界みたいな感じですね。そして遠くに見える大聖堂。日本では絶対にお目にかかれない絵です。ソーラーパネルはそれほど普及していないみたいですね。コスト的な意味もあるのでしょうか?

この建物と建物の間の湾曲した感じ。造形美ですね。その中にちょっとあるテラス席のカフェ。優雅です。

ステンドグラス文化

チェコのステンドグラスの文化ですが、元々はヘミアガラスから来ているそうです。

チェコ共和国には、歴史的なガラス工芸が13世紀から存在しているそうです。
教会のステンドグラス自体は12世紀から作られていましたが、一般向けのガラス容器の製造は13世紀から始まりました。ボヘミアガラスは美しいカラフルなステンドグラスや芸術品、装飾品などとして知られています。そこから発展して行って今日に至るのでしょうか。どの教会でも素晴らしいステンドグラスを見る事ができます。

ちなみにチェコの首都プラハにある聖ヴィート大聖堂には素晴らしいステンドグラスがあります。自分も見に行きましたが圧倒的な出来でした。この大聖堂は925年に建設が始まり、最終的な完成まで約600年掛かったそうです。

こんな感じで色鮮やかなステンドグラスが飾ってありました。これは恐らく当時のものではなく、修復されたものだと思います。

緑の市場の地下迷宮へ

ホテルのすぐ横には、不思議な観光スポットがあります。
緑の市場の地下迷宮(Labyrinth under Vegetable Market, Brno)と呼ばれる場所です。

通称 “野菜市場の地下迷宮” と呼ばれていて、ブルノ市の中心部にある地下通路と地下貯蔵庫です。
地下は、市内で最も古い広場の地下にあり、もともとは食料の保管、ビールの醸造、樽でのワインの熟成などに使われていたそうです。戦時中には防空壕や犯罪者を取り締まる牢屋、そして拷問部屋みたいなものが存在していたそうです。

2009年に大規模な改築が行われるまで通路はすべて繋がっていませんでした。2011年からは整備されて一般公開されました。最も大きなセラー(貯蔵部屋)は長さ約23メートル、高さは3.5メートルから4メートルもあり、最も深いセラー(貯蔵部屋)は地下13メートルにあるそうです。

1枚目の写真の場所が待合場所みたいになっていて、そこでツアーに申し込んでガイドと共に巡るという感じです。地下はワイン貯蔵庫に使われているだけあって、少し肌寒くありました。凄いですね。

ワイン貯蔵庫。これらはすべて当時を再現したものだそうです。(樽は当時のものもあるとか無いとか)
こんな感じで地下で作られたワインは、街中で販売したりこの地下通路の中のお店!で飲めたのだとか。凄いですね。

食料貯蔵庫。色々な野菜の鮮度を保てるようにここへ貯蔵したのだとか。当時はまだ冷蔵庫は存在していないので、こういう天然の冷蔵庫は重宝されたと思います。

これらは当時この貯蔵庫で使われていた道具(復元)だそうです。ランタンにしろ、他のハサミとかは何に使ったのでしょうかね?壁一面に色々な道具が飾ってあって若干怖かったです。

こんな感じで至る所の行き止まりには、地上へ出る為のはしごがあります。街中のサービスホールに繋がっていて、当時はそこから行き来していたのだそうです。さすがに今は使われていません。

階段も通路もレンガを組み合わせて作られているのが、東欧文化だなって思いますね。こちらは石を組み合わせて建物を作る文化なので、地下でもそれを活かしているのだと思います。

ここが金属系の工房です。何とかの錬金術師(女の子の方)の工房みたいですね。

当然すべて復元したものらしいですが、当時の雰囲気は伝わってきます。実際にこの地下迷宮で使う工具やら何やらをここで作っていたんだと思います。大型のふいごもあったので、鉄を打ったりしていたのでしょう。

ガラス文化が根付いている為か、フラスコやらはかなり精巧な作りでした。いつの時代のものかは不明ですが、現在でも使えそうな形状をしています。この辺りから展示品が若干モノモノしくなっていきます…

はい、こちらが当時の拷問部屋です。壁の至る所に鎖や拷問する為の道具が置いてありました。当然復元モノではあるんですが、得体のしれない恐怖を感じました。ここは地下通路の中でもだいぶ深い所にあるので、ここで叫んでも地上には声が届かないであろうな…と思うと絶望しかありませんね。

ここは収容所その1みたいな所です。吊るされた籠の中に首から上の模型があって、当時はこのように使っていたそうです。怖いよ…

更に地下へと進んでいきます。途中、鉄の檻みたいなのがあったんですが、これはライトな?軽微な犯罪者を閉じ込めていたそうです。だいたいここに10人程入れるのだとか。道で寝てる酔っ払いとかも連れてきては、ここに突っ込んだよ(笑)って言っていました。。

その奥にはビールやお酒の貯蔵庫がありました。たぶん低温で保存しなければならないようのお酒ですかね?

急にぽつんと現れる井戸。ここの水を使っていたのか…それとも誰かを落としたのか。その説明はありませんでした。怖いですね。。こういう所あるあるで、下にはコインが沢山投げ入れてられてました。

そこから少し上にあがると、開けた場所に出てきました。ここが最初の方に書いた食堂兼バーですね。夜な夜なここで食事やお酒を提供していたのだそうです。

ちょっとモダンだな、と思いつつもここから100mくらいの場所に拷問部屋があると思うと落ち着けない気がしました…

こんな感じで街中に凄い地下迷宮が張り巡らされている、ブルノという都市。
とても不思議で魅力がある場所だなぁ…とつくづく思いました。

ブルノ巡りはまだまだ続きます。

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