エアコン添加剤?
エアコン添加剤ってなんぞ?と思う方もいらっしゃると思いますので、まずはその紹介。最近の車はエアコンの動作に電動コンプレッサーを使っています。雑に説明すると、コンプレッサー(空気圧縮機)はオイルを潤滑剤にして動作しています。この圧縮で冷却をしている訳です。となると潤滑剤の性能でコンプレッサーの性能も左右される訳です。
エンジンオイルで考えると判りやすいですね。エンジンオイルが劣化すると冷却能力や潤滑能力が落ちて性能が低下する訳です。コンプレッサーに使われているオイルも当然劣化するので、その機能を取り戻そう!という訳です。で、どうせ交換するなら評判の良いワコーズ パワーエアコン プラスを入れてみようという訳です。
ちなみに自費なので [PR] はつけません!(笑)
ワコーズ パワーエアコン プラスの紹介
まずはワコーズ パワーエアコン プラスの特長を紹介
1) コンプレッサーの潤滑性を向上させ、エアコンのフリクションを軽減し、エアコン使用時の燃費悪化とパワーロスを低減します。
2) 耐摩耗性・シール性・防食性を向上し、コンプレッサー・エキスパンションバルブ・Oリング・ゴムホースなど、エアコンシステムの耐久性を向上させます。
3) システム内部の汚れを取り除き分散させることで、熱交換率を高め、エアコンの冷房効率を向上させるとともに、システム内の目詰まりを予防します。
4) 安定した強い油膜を形成し、コンプレッサーの作動音・振動などを低減します。
だ、そうです。いい事ばかり書いてありますね(笑) 実際の所どうでしょうか?
問題は作業をしてくれるショップさんです。。まずディーラーではやってくれません。保証できないから当然です。メカと長いお付き合いがあれば別ですが…という訳で却下。
ボルボ専門店はどうでしょうか。検索してみると施工してくれるショップは沢山あるようです。が、「いくら掛かるの?」という所が全く書かれていません。価格は応相談なのか何なのか。。
仕方ないのでツテを頼りました
という訳で、スーパー耐久でお世話になっている、ノガミプロジェクト(NOPRO) さんへ行ってきました。ちょうど2018年24時間耐久レースで運転させて頂いた表彰台に乗ったアクセラがメンテ中でした。
聞いてみるとワコーズ パワーエアコン プラス。置いてあるじゃないですか。。NOPROさんはロードスターを始めとするマツダ専門店です。が、ダメ元で聞いてみると…エアコンなんてどれも基本同じだから大丈夫でしょ?ってな感じで作業して頂けました。「一応マツダ車じゃないから保証は出来かねるけれども」という前提ですが工賃も国産車と同じです。速攻で依頼しちゃいました。
マツダ車の中に場違いなセダン(笑) ちゃんとカバーして作業してくれる辺りがプロですね。
作業中。最初、この差込口のサイズが国産車と全然違っていて、苦労していました。。ホント面倒な事頼んでごめんなさい。。
とは言えあっという間に作業完了。どうやって入ったかどうか判るのか聞いたら、「ワコーズ パワーエアコン プラスは中身が液体なんで振ったりすれば判りますよ」って。勿論他車にも沢山施工しているので経験上判るそうです。
結果は…?
先程の紹介を引用しましょう。
1) コンプレッサーの潤滑性を向上させ、エアコンのフリクションを軽減し、エアコン使用時の燃費悪化とパワーロスを低減します。→ 確かにエアコンを動作させている時のアクセルレスポンス低下は減った気がする。OBD2から取得した燃料流量を表示してるんですが、若干減った気がします。
2) 耐摩耗性・シール性・防食性を向上し、コンプレッサー・エキスパンションバルブ・Oリング・ゴムホースなど、エアコンシステムの耐久性を向上させます。 → 見えないので判らない
3) システム内部の汚れを取り除き分散させることで、熱交換率を高め、エアコンの冷房効率を向上させるとともに、システム内の目詰まりを予防します。
→ 2) と同じ
4) 安定した強い油膜を形成し、コンプレッサーの作動音・振動などを低減します。 → そもそもディーゼル自体が煩いので判らない
という結果でした。ただそれ以上に体感したのは、エアコンの冷え方です。明らかに冷えてます。行きも帰りも同じ温度(22℃)に設定していたのですが、帰りの方が明らかに寒いと感じました。少なくとも動作という意味ではそれなりに効果があると思われます。耐久性については全く判らないので、今後に期待ですね。
もし同じような相談があれば、是非NOPROさんへ問い合わせをした上で作業をしてもらえるかどうか確認してください。ディーラー同等の保証を求める人は止めてくださいね。あくまで添加剤は自己責任で作業しましょう。
ついでに…
こんなんも入れてみました。これから夏に向けて冷却系を強化しようかなと。いつも見ていると、水温は90℃近くまで行ったあとにサーモスタットが開いて84℃まで下がる。これを繰り返しているようです。ただ最近は90℃になるまでの時間が早い、そしてたまに93℃とかになる。これが若干怖くてダメ元みたいな感じで入れました。どうしても水温100℃近くって慣れないんですよね…昔のイメージがあって。
最近は加圧して水温を高くする加圧密閉式の冷却が欧州車で流行っているそうです。水温の上昇が早いので暖機運転時間が少なくて済む=CO2排出量が減る。そして加圧しているという事は沸点が高くなるので、沸騰したりキャビテーションを防ぐ事ができる。つまり、冷却するエンジンの方が遥かに高温なので安全に冷却性能が維持できる訳です。更に冷却損失が少ないので熱効率が向上します。結果、燃費の向上にも繋がる訳です。
ただその分、冷却系が壊れると加圧されているので悲惨な事になります。同時に高価な修理代がお待ちしています。。
とは言え、水温の上昇しすぎは精神的に宜しくない&クーラントの性能復活という意味で添加してみました。まだ結果は不明ですが、入れてから今の所は95℃近い水温は確認できていません。気休めの感じはありますが、クーラント全交換は結構費用が掛かりますので、5~6万km走ったらやりたいと思います。それまでの繋ぎとしてはコスパ良いと思います。