2012年に購入
シャープ製 Ag+イオンコートES-TG60K を購入してから早くも7年。途中2度の引っ越しを経験した歴戦の猛者ですが、最近は異音が気になってきました。洗濯時にキューキュー、脱水時にキュルキュル、乾燥時にもキューーーーという音です。
聞き慣れた音です。メンテ不足の車のベルトがキュルキュル鳴るアレと同じです。シャープに限らずどのメーカーも大体同じ仕組みです。モーターの動力をベルトで洗濯カゴに伝えてぐるぐる回すってヤツです。このベルトはゴムなので経年劣化するし、伸びてきたらたわみもします。そうなるとちゃんと動力が伝わらなかったり、異音がする訳です。
それでは分解していきましょう。
まずは水抜きと修理準備
まずは内部に残っている水分を完全に抜きます。抜き方はシャープのホームページ「全自動洗濯機の水抜き|洗濯機:シャープ」に載っています。
- 水道の蛇口を閉じる
- フタを閉めて、電源を入れる
- 「水量」ボタンを1回押した後、「スタート」ボタンを押す
- スタート後、10秒経過したら本体の電源を切る
- 蛇口の水栓つぎてから給水ホースを外す。(給水ホース内に水が残っているので、洗面器などで受けるかホースをタオルで包む)
- フタを閉めて電源を入れる
- 「脱水」ボタンを押して「スタート」を押す
- 脱水が終わるまで放置する
- 脱水終了後に槽内の水分を拭き取る
- そのまま洗濯機を前に倒す(但し排水ホースが短かったりする場合には、外して内部の水分を排出する)
裏蓋を外す

いきなり外した所ですが、ぶっちゃけ見える所のネジをプラスドライバーで外すだけです。1~2分で外せます。汚いのはご愛嬌(笑)
下側にモーターとベルトがついています。
ベルト部分を拡大

ベルトが見えるでしょうか。真ん中辺りの黄色文字のついたのがソレです。左側がモーターです。そのシャフトに羽がついていて、ベルトを掛けて槽内を回しているわけです。原理が判ると簡単ですね。

ベルトは MITSUBOSHI M-19.8 (三ツ星製 M19.8) だそうです。ベルトの外周が19.8インチ(502.9mm) なんですが、このM19.8は一般販売していないそうです。M20(508mm)が使えるらしいですが、今回はゴムの劣化を感じなかったのでそのまま利用する事にしました。
ベルトのテンションを調整する
肝心のベルトのテンションですが、やはり間延びしていました。張りが無いのでこれではベルトが滑りまくってしまうと思います。そこでモーターの取り付け位置を調整してみる事にしました。

左側のモーターの取り付け部分(L32Z何とかと書いてある所)のボルトを緩めます。調整ボルトは13mmのコマで緩める事が可能です。完全に取り外すととても厄介な事になるので、軽く緩める程度で良いでしょう。
反対にも同じ調整ボルトがあるので、そちらも緩めます。これでモーター位置が動かせるようになったのでベルトがピンと張るようにしながら、調整ボルトを閉めました。今回はだいぶベルトがたわんでいたので、いっぱいまで動かしました。
結果
軽く洗濯・脱水・乾燥をしてみましたが、いつものキーキー音やキュルキュル音が見事に消えていました。埃をできる限り掃除して、念の為、手元にあった高粘度グリスやコパスリを各所にぬっておきました。これでもうしばらくはちゃんと動いてくれると思います。
洗濯機の修理はとても高いのでキューキュー・キュルキュル程度の音であれば、ご自身で修理を試みてみるのも良いと思います。プラスドライバーと13mmのコマとラチェットレンチがあれば調整で10分、ベルト交換でも30分掛からず修理できます。
ギリギリガリガリというヤバめの音は修理店へ!