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2023/4 ハンガリー訪問記 その1

ウィーンからブダペストへ

前回はこちら

https://nakoruru.jp/2023-4-visiting-austria-no3/

さて、時間は進みウィーンからブダペストへ移動する事にしました。ブダペストはドナウの真珠と讃えられる程美しく、更に夜景は更に素晴らしいという話を聞いていたので、とても楽しみです。

ハンガリー(ブダペスト)ってどんな所?

ハンガリーについて、なかなか詳しく知っている方は少ないと思います。自分も実際にその目で見て、歴史資料館を周り、その文化に触れるまでは、正直よく判らない国でした。オーストリアと親密だったり、ハプスブルク家の文化が色濃く残っていたり、一時は共産圏に属していた…程度の知識しかありませんでした。

詳細はwikipedia辺りに任せるとして、ざっくりと歴史を書いてみます。

ブダペストは侵略や略奪、戦争の被害を多く受けた都市です。
元々はローマ帝国に属したケルト人の集落だったそうです。そこから9世紀以後、集落として栄えていったのですが、1241年にモンゴル帝国からの襲来を受け、略奪された所から歴史が始まります。
その後、再建が進み15世紀にはルネサンス期の文化が発展するも、その直後からオスマン帝国が150年もの間、支配を続けました。

ちなみにまだこの頃はドナウ川を挟み、山側のブダ地区・平地側のペスト地区と分かれていました。
そのオスマン帝国から開放され、18,19世紀には都市が合併しブダペストとなった事をきっかけに世界都市へと発展。第一次世界大戦ではオーストリア=ハンガリー帝国の第二都市として絶世期になります。

しかし第一次世界大戦敗戦後は、ハンガリーの国土の七割を奪われました。結果として、都市であるブダペストに文化の全てが集まり、それは現代においてもハンガリーの文化を伝える第一首都となっています。つまり、他の都市は本当にこじんまりとしています。

その後、ブダペストは内戦が続き、1848年のハンガリー革命・1919年ハンガリー評議会共和国ができます。またの名を「ハンガリー社会主義連邦ソビエト共和国」。とても短命な国家でしたが、ここでソ連の文化がブダペストに流れ込みます。これはまた後ほど解説します。

そして、第二次世界大戦に向けて動乱は激しくなります。ナチスドイツが画策した、1944年パンツァーファウスト作戦。これでハンガリー王国のクーデターが成功し、翌年1945年のブダペスト包囲戦に続きます。

このブダペスト包囲戦は、第二次世界大戦中で最も血の流れた戦いのひとつに数えられる程、凄惨だったと記録されています。ハンガリー軍・ドイツ国防軍 vs 赤軍・ルーマニア軍の戦いで、混迷を極めた戦いは最終的に赤軍・ルーマニア軍が勝利。全ての戦死者(飢餓・病気)は4万人を超え、更に酷い事に、赤軍占領地域ではよくあった略奪行為は残虐極まりなく、10歳程度から70歳位までの殆どの女性が強姦されたと記録されています。

その後は、1956年 ハンガリー動乱でソ連側の支配に対する民衆クーデターが起こり、市民は約3,000人が死亡。20万人を超える民衆は難民となって国外へ亡命したとされています。

と、軽く書いただけでも、本当に戦乱に巻き込まれ続けた悲惨な国…です。ただ、それだけあって、人々の防衛意識は強く、街中でも気軽に銃の講習を受けたりする事ができます。自分も体験で実際に撃ってきました。

と、その前に高速移動(ヴィニエット Vignette)について

欧州をレンタカーで回る場合、絶対に避けて通れないのが高速道路の話。昔同様、チケットを取って精算…という方法もあるにはあるのですが、一般的には「ヴィニエット(Vignette)」というものを登録して、シールを車に貼り付ける事で高速道路乗り放題を実現しています。

手前のBMWは2017年に借りた時の写真ですが、フロントガラスの右上の方にシールが貼ってあるのが判るでしょうか?これが通行証、ヴィニエット(Vignette)です。つまり、”高速道路は定額制“だと思えば理解しやすいですね。

ヴィニエット(Vignette)は大体高速道路の国境手前のガソリンスタンドで売っています。あとは街中のタバコ屋とかでも販売されています。が、普通に国境手前のガソリンスタンドで買うのが一番楽でしょう。買い方は簡単。車検証を持ってレジに行きヴィニエットが欲しいと言えばOK。その際、有効期間を聞かれるので前もってヴィニエットの種類を検索しておきましょう。ヴィニエットは観光客用の期間が短いものと、国民向けの長期版があります。

例えばオーストリアの場合。1年間、2ヶ月、10日間と3タイプありますね。旅行期間に合わせて、ヴィニエット(Vignette)を購入してください。これはEU圏内全ての国へ高速道路で入る時に必要になります。但し、レンタカーを借りた国のヴィニエット(Vignette)は大体登録済みなので、いきなり借りた国の高速道路で必要になるという事はまずないと思います。

このヴィニエット(Vignette)、ネットでも買える…んですが観光客にはとても優しく無い登録方法なので、ガソリンスタンドで買うのが一番楽だと思います。ちなみにヴィニエット(Vignette)のチェックは各所のカメラで行っているので、無賃乗車すればレンタカー会社に連絡が行き、高額な罰金を支払う事になります。

ただ、即時チェックでは無いようで、たまたま朝通過した時にヴィニエット(Vignette)の登録を忘れていても、その日中にヴィニエット(Vignette)を購入すれば、恐らくは問題無いようです。

ちなみにスイスのようにEUに加盟していない国を通過する際には、ちゃんと国境で停止してチェックを受けましょう。そしてその場でヴィニエット(Vignette)を購入すれば問題無く入国できます。

こんな感じで、国境があった時代の名残や怪しい車のチェックはちゃんとやっています。

ブダペストへ到着!

最初にまずは街中、駅の近くをウロウロしてみました。街の感じが、ちょっとサンクトペテルブルクに似ているなと思いました。全体的な建物のクリーム系の色合いや街灯の橙色、雰囲気というか、うまく口では言えないのですが第一印象はそれでした。後ほど夜景を見た時にその印象が確証に変わりました。この時はまだソ連の一部であったとは知らなかったのですが、今にして思えば “勘は正しかったな” と。

ブダペストの公用語はハンガリー語とドイツ語がメインですが、観光都市という事もあり大半の場所で英語も通じます。英語は第二公用語では無いので、比較的簡単な単語で通じます。これは観光客にとってとても楽でしたね。単語を並べれば意思疎通ができる、これとっても大事です(笑)

近隣をウロウロ…

町並みは全体的にこんな感じです。100年を超えてそうな建物が多く彫刻が施された建物が多くありますが、派手というよりも、どことなく宗教色を感じました。ただ、街の人達はとても優しく、どこに行っても差別されたりする事はありませんでした。

様々な文化が流入していて、ご飯や一つとってもハンガリー料理、イタリア料理、中華・ベトナム・タイ料理は勿論。そして日本食は寿司とラーメンという定番がどこにでもあります。

ちなみにハンガリーはウィーン同様、街中の路上駐車はとても厳しいです。少しでも間違えると即キップを切られるか、最悪レッカーされます。これは標識をちゃんと見ていれば対応できます。

私のオススメは、evopay です。このアプリで車のナンバーを登録しておけばOK。あとは駐車してアプリを開くとマップが表示されて、そこが駐車可能かどうか表示されます。可能であれば、そのまま「Parking」のボタンを押せば路上駐車できます。だいたい2時間が上限なので、それ以上駐車する場合には、ちゃんとした立体駐車場に停めるのがいいでしょう。例えば、ブダペスト中央市場の付近なら、この立体駐車場が一番近くてオススメです。入る際に空き台数も表示されているので迷う事は無いと思います。

日本の駐車場よろしく入る時にチケットを持って駐車し、それを持っていく。帰りに精算機に入れてクレカで払えば完了。だいたいはナンバーを記録しているので、出口のカメラがナンバーを読み取り精算済みであればそのまま出られるという感じです。日本とほぼ変わりません。

次回からはブダペスト周遊の話

今回はブダペスト訪問の触りだけ紹介致しました。次回からは街の様子をメインに書いていく予定です。
お楽しみに!

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