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Audi R8 5.2 fsi quattro 試乗記

Audi 世田谷様のご好意により、Audi R8 5.2FSI V10 に試乗させて頂く機会を頂きました。
ここで自動車評論家ならとても素晴らしい文章が浮かぶのでしょうが、当方にはそんな文才はありませんので普通にレビューしたいと思います。

さて、V10です。気筒数が10個です。嫌でも期待は高まりますね。


これが試乗させて頂いた車です。Audi R8 5.2 fsi quattro お値段 20,120,000 円。自分が参加しているスーパー耐久のST-X(GT3)クラスに参加している、Audi R8 LMS のベース車種となります。

スペックを簡単に紹介します。

全長(mm) 4,445
全幅(mm) 1,930
全高(mm) 1,250
総排気量(cc) 5,204
エンジン種類 V型10気筒DOHC
最高出力[ネット] 386kW(525ps)/8,000rpm
最大トルク[ネット] 530Nm(54.0kgm)/6,500rpm
駆動方式 クワトロ(フルタイム4WD)

全幅の1.93mがヤバいですね。この様なスペックにも関わらず、アルミ押出材とアルミダイキャストのお陰でフレームは210kg、車重は1690kgになっているそうです。そこに8podのビックキャリパーに365mmのディスクがついています。この辺りの試乗感は後程。

それでは乗り込みます。
真っ先に思ったのは、この手のスーパーカーと言われる車ほど乗り込み難くはありません。普通にすんなり乗れます。ちょっと小さめのクーペに乗り込む感覚でした。座席は全て電動で動かします。車内は思っていたより広く、助手席との間に距離を感じます。MR2程区切られているわけではありませんが、ちょっと遠いかな?という感じ。圧迫感はありませんが、LEDのメーカーが妙なやる気をそそります。本革シート?の座り心地はとても良かったです。とは言え、フェラーリの様なカラーは無くどちらかといえば無骨、航空機のコックピットの様です。

さて、サイドミラー位置を合わせます。運転席のドアについているつまりを左右にする事で操作が可能です。……が、このつまみ。回しすぎるとミラーが格納されてしまいます。とても恥ずかしい思いをするので注意しましょう。
ひと通り準備し、さてエンジン始動!……と思ったのですが、エンジン始動の方法が判りません。エンジンスターターのボタンを必死で探したのですが、ありません。実はR8はキーを回すんですね。「キーを回してエンジンを掛ける」という習慣からしばらく離れていたせいもありますが、ここにはちょっとオドロキです。

ブレーキを踏みながらキーを回すと、物凄く野太い音と同時にエンジンが始動しました。普通に乗る分にはシフトを左右に倒すだけです。左に倒せばAレンジに入るので、普通のオートマ風に乗れます。その状態でシフトを前に倒すとシフトアップ、後ろに倒すとシフトダウンです。自分、この逆シフト操作(普通は後ろでアップ前でダウン)が大嫌いで、ポルシェのティプトロニック同様操作ミスしてしまうんです。慣れかも知れませんが、どうしてもダメなので今回はパドルシフトで操作する事にしました。

ゆっくりと出発します。V10 500psオーバーの車、さぞや運転しにくかろう…と思いきゃ、何とそこらの車と大差ありません。これは2ペタルMTなんだと言われなければ、オートマ感覚で乗れます。トルコン並、とは言いませんがクルーズ程度の速度でシフトアップ、ダウンのギクシャク感は全くありません。寧ろ、その車幅と重量による安定感が凄まじく、車幅さえ気にしなければ普段乗りにも使えそうな程です。1.93mという幅も実際乗ってみると思った以上に小さく感じました。ハンドルも適度な重さで感覚が掴みやすかったです。

Aレンジに入れた状態で軽くアクセルを踏み込んでみました。……ヤバい、背中に伝わる振動。と同時に制限速度を超えそうな勢いのスピートメーター。それ以上に反応の良いタコメーター。そして【顔が引きつる同乗者(スポーツカーには乗り慣れてる人)】
これ、どんだけレスポンスがいいんだろう?と思って、安全な場所で停車しブリッピングしてみました。


(ESP OFFはご愛嬌)

くわぁぁぁ…ヤバい、何という超レスポンス。ニュートラルとは言え、このピックアップはヤバいです。ツキがいいというレベルじゃありません。まさにレーシングカーです。

さて。そんなインプレは巷に腐る程あります。この束縛を開放してみましょう。まずはSPORTSモードオン、ESP解除(笑) 最初に試してみたかったのは、ローンチコントロール。昔のF1に搭載されていた機能で発進時に、リアタイヤを空転させないでフル加速する電子制御です。フルブレーキした状態でアクセルベタ踏みすると、5000rpm前後で安定し全く進みません。この状態からブレーキを離すと、ダダッとリアタイヤが地を滑った音がしたと同時にロケットの様な加速で発進します。60km/hまでは一瞬です。これは今日みたいな人里離れた場所じゃないとできませんね。

少々路面が荒れていましたが加速・減速時の姿勢は凄まじく、安定姿勢制御をオフにした状態でも車がどう動くかはっきりと予想できるので、少々リアが出たくらいではビクともしません。8podのブレーキも凄まじくABSを効かせながら停車してみると、後ろから何かに引っ張られているような感覚すら覚えました。スーパー耐久のブレーキもやたら物凄く効くのですが、まさにその感覚を思い出したくらいです。

44:56の前後重量バランスとの事でしたが、多少振り回してもお尻がフロントを追い越すような事はまずありません。勿論そこまで振り回したわけではありませんが、唐突にリアが出るという挙動はまず起こらないと思います。

ESPの挙動制御は凄まじく、本来ならばお釣りを貰ってタコる状況でも耐えます。お釣りは一度リアが沈み込んで、それが耐え切れなくなり反発する事でより大きな振れになっていくのですが、AudiのESPは沈み込んだ際に「グッグッ」と音がします。その状態でカウンターを当てればリアのショックがゆっくりと伸びてきて姿勢を安定させます。A4 quattro でも同様でしたので、全てに共通してそういう挙動なのだと思いました。

シフトダウンも気持ちよく、2->1にもしっかりシフトダウンします。その際もブリッピングがとても綺麗で、もうマニュアル下手な人は全部コレでいいよ…と思ったくらいです。たぶん、というか絶対こっちのが速いです。そしてミスも無いです。そうなるともうMTは終わったのかな…と思いたくなりました。MT好きですけど。

ところがシフトアップは物凄いショックがあります。通常走行時には全く気にならないのですが、フル加速時にはドンって音と共にシフトが上がります。身体自体が前後に揺れるレベルなので、何かの制御が入っているのでしょう。気になると言えばなりましたが、そもそもこの車を公道で全開で踏むバカはいないと思うので問題は無いと思います。

それ以上に気になった事があります。
やたらと視線を集める」事です。
帰り道、のんびりと走って帰ってきたのですが、街行く人街行く人に「すげぇ!」とか「R8だ」とか言われます。挙げ句の果てには写真撮られまくります。これを快感(はぁと)と思う人は良いのですが、ちょっと気恥ずかしくなりますね。車内から手を降ったら写真撮ってたお兄さんがサムズアップしてくれました。(お礼にブリッピングとかしてませんよ?)

ホントに車に興味がある人って減ったのかな…と思います。単に買えないから、とか夢持っても仕方ないし関係無い、みたいな風潮がそういう誤解を産んでいるだけで、実際は近くにあれば興味もあるし喜んでくれる、と思っています。だからレースももっと身近になればいいなと思いました。

短時間ではありましたが、まさに夢の様な時間でした。
しかしパワージャンキーなんですかねぇ…最後にはもっとパワーあってもいいかも…って思っていました(笑)

これで終わり、ではありません。
次はA6 3.0L V6 TFSIに試乗です。BMWで言うと5シリーズ、ベンツで言うとEシリーズでしょうか。その辺りを狙った車、という事で高級サルーンを楽しみます。

諸元表は割愛(笑)
実はこの車、壊れてました(笑)

途中でシステム異常の警告がついてアイドリングが不安定になり、4000rpm以上回らなくなりました。セーフモードに入っているようでした。


(メーター上部に見える三角形にビックリマーク)

BOSE製のサウンドがとても心地よかったです。音は普通のV6、加速感は普通のV6より乏しかったかな?シフトが少々無骨な感覚があったのですが、壊れているせいかも知れません。ナビは相変わらず使いにくかったですね。直感で操作できないのはどうしてもダメでした。

正常な評価はできないのでこれまで。
いつかR8をサーキットでぶん回してみたいなぁと思いながら帰路につきました。

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