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2006Joy耐 第一回練習会

※ 本日の日記は軽い小説調で書いてみました(笑)
※ 空気圧など、重要なデータは一切非公開とします。

「やっぱり右コーナで吹けなくなるんだよ!」
俺はそう言うと、ふて腐れたようにグローブを投げた。
「Civic TypeRにも余裕で勝てるのに・・・」

N1仕様CR-X、ねこねこソフトCRD EF8。それが、今回のマシンの名前だ。
症状が出る事はわかっていた。
だが、それが出たタイミングが悪かった。
スポンサードを受けている。結果がすべてだ。
そういう世界に身を置いている。

2006 Joy耐久 第一回目練習走行会。
Joy耐久とは、ツインリンクもてぎで開催されている、年に一度の祭典。
祭典と言うと聞こえはいいが、実のところ公認レース。
プロや現役を引退した元プロが、しのぎを削る日本最大級の公認草レース。
昨年は予選で1.5秒に泣いた。
理由はいくらでもある。ほぼ初めてのサーキットに、動くのか解らない車。データは何も無い。
だがそんな事は些細な問題であり、ドライバーとして任されたからには結果を出さねばならない。
それを出せなかったのは、俺の責任だ。
あれは俺のドライバーとしての技量が無かったせいだ。

今年はある意味、一年の結果が問われる。
少なくとも俺はそう思っている。

練習会、簡単に言えば本選までの調整。
基本的にプライベータが多いこのレースでは、レギュレーション(ルール)の解釈を誤る事が多い。
そのため、予備車検と言った参戦車両のチェックを受ける事もできる。
また、作ってきたマシンがトラブルに見舞われる事も多く、そのチェックも兼ねる。
それが練習会だ。
俺は、今回データ取りをメインとして参加する。
去年の苦渋1.5秒の差を埋めるために。

タイスケは順調だった。
俺が考えたスケジュールをメインとして進む。
項目は3つ。

・ 参加ドライバ、車両(チーム内、チーム外含む)の技量チェック
・ 走行に際し、消費するパーツの消費状況
・ 予選アタック用の車両セットアップ

まず、チーム内ドライバの現在の技量チェックからスタートした。
一発のタイムは苦手なものの安定周回に優れたドライバ。
ブランクが長く、タイムに波があるドライバ。
状況は理解できた。
車両のチェック、及び走る事による様々な変化を情報として記録していく。
主に安定周回に欠かせない情報を取得する事を第一目標して作業は進む。
午前中はそれらを費やすだけで精一杯だった。

一年程放置されていたレース車両は、やはり様々な箇所に問題が発生した。
普段、車両整備に慣れているはずのメカニックがミスをする。
練習会は、そういった経験を積みかねるという意味も含む。

午後は、午前中に出た問題点の修正と予選アタックに適したセットアップを作成する事を目標に行われた。
まずは慣れたドライバが車両の安全を確認し、次にブランクの長いドライバの勘を取り戻させる。
耐久レースは個々の技量より、総合的に波の無いチームが勝つ。
その間、午前中に取ったデータより予選用のセットアップをメカとドライバで詰めていった。
ドライバが凡そ問題無く走れるようになった事を確認し、最後の「擬似予選セットアップ」に車両を変えた。
ここではメカに頼るしか無い。
一刻も早くピットアウトできるようにメカが機敏に動く。
メカのありがたさが身に沁みる。

第一ドライバが擬似予選アタックを開始した。
2周目には、彼の本日ベストとなるタイムを叩き出す。
秒数で言えば、巡航周回より2秒単位で上がっている。
セットアップの方向は間違っていない。
数周のアタックを終え、ピッドに戻る。

最後のアタッカーは俺だった。
「ブレーキがだいぶ奥になっている。効きに変化は無いが注意」
前走者の助言を効き、タイヤの内圧を現状ベストと思われる数値にした。

ギアを1速に入れて走り出す。
クラッチのミートポイントがだいぶ手前に来ている。
終わりは近い。
ピットレーンの制限速度は40km/h。
本レースではピットレーンの制限速度オーバにペナルティが与えられる。

ゆっくりとコースイン。
コース上では90台という、クラスも様々な車両が走行をする。
そんな中で、擬似アタックを開始した。
アウトラップで車両に問題が無い事を確認し、ダウンヒルストレートからレコードラインに乗った。

コースは基本的に長いストレートから少しきつめのコーナーがひたすら続く。
勿論、個々のコーナーの曲率は変わるため同じように走る事は無い。
クラス違いの車が走る中で、タイムを出していく事は難しい。
ハイパワークラスはストレートでタイムを出すので、コーナー中は遅い。
逆にEF8の様な軽量ローパワー車は、コーナー中の速度を稼ぐ。
両者の思惑と意地が入り混じり、アタックを続ける事は困難だ。

残り時間、8分。
漸くの団子状態から抜け出し、最後のアタックにすべてを賭けた!
1,2,3,4コーナを抜けて行く。
( http://www.twinring.jp/course/map/pdf/RoadCourse.pdf コース図)
恐らく、ベスト・ベストで来ている・・・はずだった。

第5コーナー
それは起こった。

クン・・・・

パワーを失う車。
アクセルをベタ踏みにしても、エンジンが回らない。
コーナーを抜け、遠心力の呪縛から解き放たれると同時に、エンジンにパワーが戻る

「偏り・・・」

ヘルメットの奥で舌ウチをした。
遠心力によりタンクの中でガソリンが偏りを起こし、エンジンにガソリンが供給されなくなる症状。
去年のコンソレーションレース、ラスト2周でも起こった症状だった。
このマシンでは右コーナのみ、それが如実に起こる。
走り方を変え、右コーナーは捨て左コーナーのみでタイムを稼ぐ。

2’24。

昨年、自分の出したベストタイムの2秒落ち。
これが出せるタイムの限界だった。
ホームストレートでピットウォールで観戦中のメカに×と合図をして、周回を終えた。
悔しさは感じたが、一年ぶりという事や取得できた情報の多さから後悔は無い。

データは、次回に活かせれば良い。
だが、ドライバとしては記録を更新したかった。
それが無茶無謀とは言え、そこで満足する事はドライバとしての死を意味する。
そう、俺は考える。

第2回練習会、そこで結果を出す。
一年前、果たす事ができなかった約束を果たしに。

//————————————————–

と、ゆーわけで。いやー、快晴も快晴。
ピットの中は27度、走行中の車内は40度近い中走ってきました!

タイヤは去年使ったまま放置してあった有物のSタイヤ。
ブレーキパッドも去年走った時のまま(笑)です。
一部変化があったものの、基本的には1年前のままの車両。
しかも、今回はいつもは光学部時間な主催が遅刻しないというオマケつき!
不安は尽きません(笑)
車両は902kg。軽いですね~。

入場前\\

今回はホントにデータの取得が目的でした。
けど、ドライバとしては前の記録は抜きたい!って思うのですよ。
それができなかったのは、非常に残念でした。
ただ、データはホントものすごく取れました。

マシンのセットアップ

見えなかった予選用のセッティングも決めれそうです。
本番の予選ではタイヤもパッドも新品になるし、タイム自体は縮められると思います。
目標は2’20秒ですね。

燃料の偏りを伝えてみた。\\
上の写真、ドライバがバッテン作って「もうだめぽ」って言ってます(笑)
燃料が偏ってアタックは無理の図でした。

今日の練習会では、まだまだ三味線を弾いている所が多かったのか
まだ車が完成してないのかはわかりませんが、すげぇ早いなーと思うチームはありませんでした。
そういえば、コーナー進入で前の車に引っかかった時にインから下品に抜いてきたEG6を追いまわし、
まったく同じコーナでインをついて抜いてやりました。
大人気ないですが、レーサーなんて抜かれたら抜き返してやりてぇ!と思うもんです(笑)

走行終了\\

とりあえず車載は殆ど記録したので、スポンサーさんにはDVDにしてお渡ししたいなと思います。
ついでに、一部はネットにアップする予定です。
しばしお待ちを。。

ちなみに、今日は上半身筋肉痛で泣きそうです。

「2006Joy耐 第一回練習会」への3件のフィードバック

  1. なこなこたちが、ネットで小説とかふて腐れたよう
    かみらたちが、ネットで非公開とか軽い空気圧とか右コーナなど書いてみました
    かみらたちが、空気圧など投げた
    なこなこが、ネットで日記などをBLOGしなかった。

  2. 目標めざして頑張って。
    我も今年の目標にむけ鋭意奮闘中だぜ☆
    来期’07の目標も見えてきたよ。

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